「乳の流れたあとだと言われたりしている、このぼんやりとした白いものがほんとうは何かご存知ですか?」 −−− 先生
今夜は星祭り
「今日は銀河のお祭りなのですからみなさんは外へ出てよく空をごらんなさい。」−−− 先生
「ケンタウルス、露をふらせ!」−−− 子ども達
「あの白い空の帯は、小さな林や牧場やらある野原のようだ。」−−− ジョバンニ
「銀河ステーション、銀河ステーション」
ジョバンニとカムパネルラは軽便鉄道の小さな黄色の電灯の並んだ車室に座っていました。ふたりの旅が始まりました。
「もうじき白鳥の停車場だね。ぼくたちも降りてみようか。」−−− ジョバンニ
「これクルミの実だよ、流れて来たんじゃない、岩の中に入ってたんだ。」−−− ジョバンニ
汽車は高い崖の上を走っていて、川が明るく下にのぞけていたのです。
「まあ鳥がたくさんですわね。」−−− 女の子
「今こそわたれ渡り鳥、今こそわたれ渡り鳥。」−−− 赤帽の信号手
「あら、ここどこでしょう。まあきれいだわ。」−−− 女の子
「なんだかリンゴの匂いがする。」−−− ジョバンニ
「いかがですか。こういうリンゴは、はじめてでしょう。」−−− 灯台看守
ルビーよりも赤く透き通り、リチウムよりも美しく光るさそり座。
シグナルや電灯のあかりの中を、汽車はだんだんゆるやかになり、とうとう十字架のちょうど真向かいですっかりとまりました。
汽車に乗っていた人たちはみんな降りていきました。
「また僕たち二人きりになったねえ。」−− ジョバンニ
「あすこ、石炭袋だ。空の孔だよ。あすこにいるのは僕のおっかさんだよ。」−−− カムパネルラ
ジョバンニが気づくと、カムパネルラの姿はどこにもありませんでした。
胸は何だかおかしくほてり、ジョバンニの目には涙があふれています。
「カムパネルラはさそりと同じように人の幸せのために死んだんだ。ぼくもカムパネルラのように、きっとほんとうの幸せを探すよ。」
−−− ジョバンニ
・色がきれいです。線がのびやかで、いつまでも見ていたいです。きらきらして、光ってる感じがします。
・どの絵もジョバンニやカムパネルラのように心おだやかになるすてきな絵です。
舞台前と舞台後とで、何か雰囲気が違って感じられました。
・大宇宙の中にいるような、そんななつかしく、あたたかく、安心な気持ちになる作品の数々でした。
・それぞれがそれぞれの思いを絵にあらわしていて、とてもきれいというか、
自分の気持ちをストレートに色あざやかに表現できるすばらしさを感じました。
・想像の広がる絵、とても素敵です。
・にじみ絵の中に美しい色がわきあがって光っていました。お話の中にとけこんで描けているのかな、やっぱり。
・色彩がすばらしい。独特の感性を感じます。
・去年も見せて頂き、一人一人のテーマがあり自由な発想に感動しました。今年はミュージカルの題材に合わせての絵で、色がとてもきれいです。
・絵があることで舞台のファンタジックな一面をさらに広げ、引き立てていると思います。とても美しいものを見たと思いました。
・純な心がないと描けない絵だと思いました。
・舞台をみてから絵をみると、また違ってみえました。
・とてもきれいで、宇宙が思いうかびました。
・のびのびとした絵で素晴らしいと思いました。絵だけでなくステージにのって堂々と表現しているところも素晴らしいです。
学校を卒業するとこのような機会は少なくなる方々が多いと思いますが、大人になった障害者の方々がこういうふうに活躍できる舞台があることは
素晴らしいと思います。サポートする方々の愛情を感じます。
・描いてみたくなりました。自分の好きな色で。
・どの絵も、宇宙の広がりや星空のかがやきを感じる事ができました。
・感じ方、表し方がビシッとせまってくる気がします。
何をどう感じられ、生まれてきたのかお一人お一人の心の中のプロセスが知りたくなります。生命を感じます。