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KarakorStage 2007 Autumn
ANTIWAR CHORUS & From the Fables of AESOP

イソップの知恵を、今に生かすドラマを

松井洋子

アリとキリギリス、北風と太陽、ロバと親子など、広く親しまれているイソップ寓話。作者のイソップは、紀元前6世紀頃のギリシャの人で、容貌は醜く、しかも奴隷だったといわれています。しかし才覚と話す力は人並み外れて優れたイソップは、哲学者の主人を何度も出し抜いてみせ、やがて奴隷から解放され自由を得ました。彼がどこで生まれ、どのような旅をし、どこで死んだかはほとんど知られていませんが、社会の底辺にいた人として生まれ持った機知で、上に立つ者、横暴な権力者たちに立ち向かい、時にやり込めさえしたことは事実のようです。イソップは人を楽しませるために話を紡ぎ出したわけではなく、彼がのこしたたくさんの寓話は、現実の問題を解決するためのものだったのでしょう。
 イソップのことを考えながら、私は沖縄の反戦地主として平和のための戦いを続けた阿波根昌鴻さんの言葉を思い出します。
 「無知より怖いものはない。学習しなければ何もわからない。」
 「平和の武器は学習である。愚民になってはいけない。」
 教育基本法が変えられ、憲法が改悪されようとし、日本が戦争に向かって進もうとしているかのような今、横暴な権力に対して機知で切り返していくイソップのような賢さが私たちに必要なのではないでしょうか。
 この秋のステュディオ公演では、機知に富んだイソップ寓話に思いをのせてからころ独自のスタイルで舞台を創り上げました。
 同時に、核の恐ろしさ、被爆の悲惨さを表現する「水ヲクダサイ」、沖縄戦を忘れないための「さとうきび畑」、ベトナム戦争をモチーフにした「雨よ降れ」など、平和への願いを込めた合唱を楽団の生演奏をまじえて上演します


2007年10月7日8日 
開演午後3時
からころステュディオ
1部 合唱 平和を願って
水ヲ下サイ
死んだ男の残したものは
雨よ降れ
さとうきび畑
川の流れの始まるところ
2部 「イソップ物語」から
”鳥たちの平和”
(脚本:吉沢郁生)
”王様を欲しがるカエルたち”
 (脚本:くるみざわしん・古川久)
”道をゆくヘラクレス”
 (脚本:吉沢郁生)
演  出 松井洋子
音楽担当 菊 標

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