500 miles away (2005)

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KarakoroStage 2005
500 miles away

今、この時代を生きる意味を問う舞台。

松井洋子

「生まれてくる子どもたちを恐怖の時代に迎えるか、安全な世界に迎えるか。それは、今生きている人すべての責任です」 

今年の正月にお会いした時の、謝花悦子さんの第一声でした。沖縄の伊江島で、非暴力の基地反対闘争を貫き、すべての人が平和で幸せに生きることのできる世界の実現を願って阿波根昌鴻さんは反戦平和資料館「ヌチドゥタカラの家」をつくりました。それを守り支えているのが謝花さんです。ヌチドゥタカラとは沖縄語で「命は宝」という意味で、資料館は、戦争をなくすためには戦争の原因を学ばなければならないという阿波根さんの思いから生まれたものです。さらに謝花さんはイラクへの自衛隊派遣を容認する風潮にふれ「国民は愚民になった。その愚民の一人になったかと思うと悔しくてしかたがない」と激しく言い放ちました。
太平洋戦争の時、大東亜共栄圏のスローガンのもと、日本人は天皇を頂点に一丸となって戦争に突き進みました。そしてアジアの国々を侵略し、非道な虐殺や略奪を繰り返し、同時に230万人以上の戦死者をだしました。さらに空襲、原爆投下において限りない民間人を死に至らしめ、日本人の戦災死亡者は合計310万人にものぼりました。戦争に負けマッカーサーによる占領政策が始まると、日本人は一転してアメリカナイズされた生活にどっぷりつかり経済成長にうかれてしまいました。そして、お金という武器で再びアジアをはじめ、世界へと出ていきました。
日本の憲法には、日本が再び侵略を繰り返さないために不戦の誓い(第九条)が謳われています。この不戦の誓いを守ることでこれまで日本は戦争を起こしたり、全面的に巻き込まれたりすることなく存続してきました。ところが今、「平和憲法は時代にそぐわない」などという理屈をつけて第九条をなくそうという力が動いています。強い力で「憲法改正は必要だ」と叫ばれると、日本人は再び戦争へと向かう土石流に流されていく危険を私はひしひしと感じます。このような時代に、私たちはいかに生きるべきかを問うのが今回の舞台です。
『500 miles away』には日本という国を考えるためのエッセンスが象徴的な形で詰まっています。憲法改正の国民投票、自らを神と名乗る大王、戦争で金儲けをする財閥、高度成長経済の吹きだまりとしてのニシナリ、沖縄のガマなどです。
戦争のない世界をつくるために何ができるのかを、私たち一人ひとりが自分の頭で考えること。それが、私たちが愚民であることから脱却し、世の中にじわじわと広がる戦争の空気に負けない“平和の空気”をうみだすエネルギーになると私は信じています。今回の舞台が、観客の皆さん、演じる者一人ひとりにとって、今生きていることの意味を問い直し、決して子どもたちの上に爆弾が落ちることのない世界をつくるために何ができるかを、ともに考えるきっかけになればと願っています。

世界の真ん中で.jpg

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開幕前ダンス (1).jpg
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あのバス.jpg

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2006年5月5日 午後3時
ピッコロシアター大ホール
(兵庫県尼崎市)

作 くるみざわしん
演 出 松井洋子

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