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「銀河鉄道に乗れる人は、どんな人なのか?」と私は原作宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を舞台用の本にするために考え続けました。
 カムパネルラという少年は、ザネリという友達が溺れるのを助けて、命を失いました。けれど彼はそのために銀河鉄道に乗ることができました。タイタニック号に乗っていた幼い姉弟と青年は、船が氷山にぶつかって沈むその時、小さな子どもたちのために救命ボートに乗ることをやめ、他の人を押しのけて助かるよりは、このまま神のお前に行く方が幸福ではないかと、船が沈むのを待ちました。
 銀河鉄道に乗ってくる人々は全て、その身を捨てて身代わりになった人々なのです。人間としての苦しみや悲しみを越えて、新しい生き方を銀河という宇宙のどこかに与えられた人たちです。人間だけでなく、蠍も自分の心を問い「この次はまことのみんなの幸いのために、私のからだをおつかい下さい」と神様に祈り、宇宙に浮かぶ星になって赤い火を燃やし続けています。
 死を恐れず、わかれることの辛さや悲しみを乗り越えたあらゆる生き物が、銀河鉄道に乗ることが許されていると言えるのだと私は思いました。
 銀河系の一つの星、それは私たちが住んでいる地球です。そして40年前にアメリカの学者が地球のことをスペースシップアースと呼びました。スペースシップアースとは広大な宇宙に浮かぶ小さな星である地球に乗り合わせた人々が、運命共同体として宇宙を旅しているのです。限りある資源をのせ、もしその資源を上手く使わないと地球の未来はないと言いました。私たちは人間としての責任を自覚し、宇宙船地球号を守らなければならないのです。スペースシップアースの考えが、東日本大震災をきっかけにもう一度見直されたのです。そして偶然ではなく、宮沢賢治の作品が読み直されています。
 賢治は地球に生まれた人や動物、植物は皆平等だと考え、皆の本当の幸いを問い、探しに行ったのでした。私はカムパネルラという友人を失ったジョバンニに、からころのメンバーと自分自身の姿を重ねました。
 ジョバンニのようにいろんな葛藤を抱えながら、苦しみや悲しみの中で“心持ちを大きく持たなければ”と思い、そして本当の幸いとは何かと自分自身を問いながら今日も懸命に生きています。






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